2020年11月SPIRAL MOON『物語のあるところ』朗読会にご来場下さいました皆様、そして出演者として、スタッフとしてご参加下さいました皆様、本当にありがとうございました。秋葉でございます。

これまで20年以上にわたり地道に、舞台での演劇にこだわって公演を続けてきたSPIRAL MOONですが、2020年は一つの大きな転機となりました。

私達は何をしてはいけなくて、何をしなくてはならないのか。

これまで私達が劇場公演で培ってきた、そしてこの数ヶ月で新たに生み出され強化された安全対策を総動員して上演に臨みましたが、日々変化する状況に、準備から終演まで何もかもが手探りで関係者全員が神経を磨り減らしながら日々でした。

けれど一方で、そんな不安定な日々に立ち続けていける大きな原動力であったのは、この現実を全員全力で乗り越えるという意志で、それは日に日に強く鮮やかなものとなっていった実感があります。

ご存知の通り、演劇は不要不急のものではありません。あくまでも娯楽です。
それでも。だからこそ。

ここではないどこかで、自分ではない誰かの生きる様を目撃し、あわよくば経験するという行為は、楽しいことばかりではない日々を何とか生きていくための大事な潤滑剤だと思うのです。

演劇の、劇場の灯を絶やさぬように。
SPIRAL MOONはこれからも歯を食いしばって活動を続けて参ります。
どうかお見守り下さいますようお願い申し上げます。

そうそう。 私はいつも公演ごとに、物語や私が生きることを許された登場人物のイメージに合わせて稽古初日から千穐楽まで香水やアクセサリーを決めて付け続けるのですが、たくさんの物語が詰め込まれた今回、私が選んだのはこちら↓

【琥珀】です。記憶を閉じ込めた宝石。
大好きなこの石を肌身離さず付けておりました。

いの一番に書き込まねばならぬところ、軸足を日常に戻した途端に年に2回訪れる天王山に放り込まれ、ようやく地方出張という息抜き?を得て御礼をまとめることができました。
遅くなりました無礼を平にご容赦下さいませ。 お詫びに今朝、飛行機の中から美しい姿を撮ることができたのでお裾分けいたします。

なんだかダラダラ書いちゃっていますが、終わりのあるものを物語と呼ぶならば、今回の物語はこの辺でページを閉じなくてはなりませんね。
次なる1ページ目を開く喜びのために。

◇◆秋葉舞滝子◆◇