先日、稽古が終わり家に帰ってご飯を食べていると…

「£€¥‰¥£ ます。」

突然、女の声がしました!
突然のことだったので、何を言ったか聞き取れません。
声は洗濯機のある方から…しかし外からではない…。
まさか霊的な…?

すかさず女の声!
「££¥¢¥℉ れています。」

リピートしてる…それにちょっと電気的…ってことは霊の類ではない。(ま、そりゃそうだ。)
…ってことは…何だ?…ってか、何て言った?
もう一度リピートがあるかと思い身構えていました。
しばらく無音が続き、ちょっとバカバカしい緊張感の中、聞こえてきたのは…

「ピ」

…「ピ」かぁ…。いいや、放っとこ。

しかし、事態はそんなに簡単に済まされることではありませんでした。

「ピ」…「ピ」…「ピ」…
1分おきくらいにずっと鳴り続けているのです。

あーーーーー!
ちょっと気が狂いそうです。

ご飯を食べ終え30分くらい経った後、意を決して音源を探しに行きました。
場所は洗濯機の辺り…しかし、何から音が出るのか見当もつきません。
すると、またあの女の声が!

「電池が切れています。」

「電池」か!…え?でも、家で電池式のものって何だ?リモコンしか思いつかん…しかも洗濯機の辺りで…。

「電池が切れています。」

意味もなくストックのシャンプーボトルや柔軟剤を漁ってみます。
音源と思われるものはあるはずもなく…次の音を待ちます。

「ピ」
…やっぱり洗濯機の辺りだな…
「ピ」
ん?下の方?何か落としたのかなぁ?
「ピ」
あれ?上だな。工具箱か!でも電池式って何だ?
「ピ」
やっぱり上だ…え〜?何だ?

実際にはこんなにテンポよくいきません。
1分弱くらいの周期なので、地味にイライラしながら「まだ鳴らない」「まだかよ!」「うぉ!鳴った」を繰り返し…迎えた7〜8回目の「ピ」

ふと見上げると…ありました!
赤いランプを灯して救助を求めている電池式の機器!
火災報知器です!

ようやくだどりついた音源の電池を変えようと、天井から外し、蓋を開けて、電池が………市販のものじゃなーい!
よくよく蓋を見ると、電池切れの際には管理会社に連絡しろと…。
そして…容赦なく繰り返される「ピ」完敗です。結局、そのまま放置するのでした。
今も洗濯機の上で「ピ」「ピ」と鳴り…たまに「電池が切れています。」と言い続けてます。

いや、そのうち管理会社に連絡しますよ。

星 達也

>『物語のあるところ』

『物語のあるところ』

2020年11月10日(火)〜15日(日)下北沢「劇」小劇場