今日で稽古が最後になります。
長かったような…長かったような…。
稽古では小道具を使いますが、当然大道具はありません。
今回の舞台は入口にドアがあり、稽古では当然本物がありませんので、開閉がわかるように、各役者が口で言います。

「がちゃ」「パタン」
…あれ?今気がつきました。
何で、入るときは「がちゃ」で、出るとき「パタン」なんでしょ?…
…ま、それは置いておいて…

この「がちゃ」「パタン」が、超絶可愛い出演者がいます。
そう!大畑麻衣子さんです!

初めて大畑さんが登場する時の「がちゃ」「パタン」もなかなかですが、失意(?)の中出て行く時も「がちゃ」「パタン」はいつも通り。
この落差たるや…
お客様に見せられないのが残念なくらいです。
今日は稽古最終日、もうこれで見られない…悲しい…。

そして今回、小道具でお菓子が登場するのですが、実は台本上にはなく…しかも消えものは、台詞があるのでタイミングが…そして話を聞いていないといけない、更に話をお客様に聞かせなければいけないので、お菓子のチョイスがシビアなのです。なので、初めは手をつける人がいませんでした。

立ち上がったのは、城戸君です。

この辺で食べられるだろうとあたりをつけて、タイミングを測る稽古はしていたのですが…昨日…やってくれました。
どうやら、この辺だという見当はついてるようで、お菓子を選びに行って…迷った末に…一番デカいチョコレートケーキを取ったのです!
チャレンジャーだなあ、と思ってみていると…
封を開けて、中を見て…おもむろに席を立ち…お菓子入れに戻したのです!
…開けたのに…
しかも動揺したのか、違うお菓子を持って行き、急いで食べて…何を言っているのかわからない…。
挙げ句、水を飲んで…溺れる…。
きっと城戸君は、このお芝居がコメディだということをみんなにわからせるために、あえて人身御供となったのでしょう。
城戸君、ありがとう。面白かった。
これもまた、お客様に見せられないのが残念なのか、何なのか…。

こんな稽古場も、今日で最後です。


星達也