2020年6月15日（月）〜21日（日） 下北沢「劇」小劇場にて
昨日や今日と同じような明日が来るなんて、これっぽっちも思っていないつもりでした。子供の頃から、世界とも自分ともあんまりうまく付き合えなくて、だからどんな時も楽観的には生きていない…つもりでした。
それなのに、今回の新型コロナウィルスには足元をすくわれました、見事に。
劇場も映画館もライブハウスも、そこに行けば、生き難い世の中をわたっていく勇気を自分の中に見つけることができたのに、それこそを封じられるなんて。
ここまで何ヶ月にもわたって、たくさんの公演が延期や中止になってきました。毎朝、知らせを受け取るたびに語られぬ物語の行方と劇場の灯が消えかけていることに胸を痛め、私はどうすれば良いのだろうと考え続けました。
非常事態宣言が解除されてもすぐに東京アラートが発令され、まだしばらくは不安が続くでしょう。そしてそれでも、いえだからこそ、私は今、できる形で物語をお届けすべく、来る6月15日（月）から21日（日）までSPIRAL MOONのホームグラウンドである下北沢「劇」小劇場にて《SPIRAL MOON玉手箱》と銘打って過去作品の映像上映会を開催致します。座席を20席に限定し、各回ごとの換気や消毒など今できる最大限の感染予防を心がけ、劇場でお客様をお待ちします。
余談ですがSPIRAL MOONの初期の作品はminiDVという小さなビデオテープに記録用の映像しか残していませんでした。今となっては再生機を探すことさえ難しく、もう観ることもないんだろうなと思っていたのですが、今回の企画を思いつき、ようやく重い腰を上げてDVDにダビングしました。
なのでリアルタイムでご覧になったお客様以外は目にしたことのない、ちょっぴり恥ずかしくて懐かしい蔵出し映像をご覧に入れたいと思います。
ということで上映スケジュール第一弾を公開します！
なるべく早く正確なスケジュールを更新し、上映作品についても紹介していきます。
詳細はSPIRAL MOONのツイッター、フェイスブックでご確認下さい。
映画館のような本物のスクリーンではないし、映像も据え置きのため見苦しい部分もあるかと思いますが、どうかご容赦下さいませ。
SPIRAL MOONは、劇場での公演にこだわってきました。劇場という時空間の中で、毎週のように違う物語が紡ぎ出される。劇場こそが【物語】の住処だからです。
劇場に【物語】を！
劇場で【物語】を！！
素敵な物語をSPIRAL MOONに与えて下さり、今回このような形で上映することを快くお許し下さった作家の皆様、そして物語が生きる場所を与えて下さる本多グループ、「劇」小劇場に深く感謝いたします。
一日も早く、目の前で息遣いが感じられる公演ができますよう。
SPIRAL MOON主宰 秋葉舞滝子